メルハバ通信

兵庫県高砂市在住。2017年4月まで20年間トルコに滞在。

シムシェク副首相のクルド語

昨日(3月7日)、ニュース専門局CNNトルコに出演したシムシェク副首相は、憲法改正や経済に関する見解を述べた後で、キャスターから「クルド語もそのぐらい話せるんですか?」と訊かれて、「もしもそうであれば・・・」と苦笑いしていた。
シムシェク副首相が悔やんだのは、アンカラ大学で学ぶため、1984年に郷里のバットマンを離れて以来、母語クルド語を発展させる機会を失ってしまったことのようである。
今でもクルド語のレベルは悪くないそうだが、「20~30年前の記憶を頼りに話している」と言い、現在のように、学校の選択科目にクルド語があったなら、もっとクルド語が上手くなっていただろうと明らかにした。
しかし、シムシェク副首相は、このように様々な宗派や言語が、トルコに存在しているのは、文化的な豊かさであると強調しながら、公用語トルコ語だけにしなければならないと念を押している。
南東部のクルド地域で、憲法改正国民投票への支持を訴えて来たシムシェク副首相は、クルドの人々にも、公用語はあくまでもトルコ語であると理解を求めたと言う。
そして、キャスターに勧められて、最後にクルド語の短いメッセージを視聴者に伝えていた。
今後、トルコ民族主義MHPの影響力が如何に増したとしても、クルド語の解放は、既に後戻りのできない所まで来ているのではないかと思う。


Mehmet Şimşek özel röportajının tamamı