メルハバ通信

兵庫県高砂市在住。2017年4月まで20年間トルコに滞在。

シリアの停戦

 (12月23日)

トルコとロシア、イランは、「アサド政権の維持」で停戦に合意したというが、これはどのくらい持続性のある“停戦”なのだろう?

トルコへ逃れた300万に及ぶと言われる「シリア難民」の大半は、「アサド政権がある限り、国には戻らない」と明らかにしているらしい。

確かに、アサド政権でシリアが丸く治まるとは思えない。しかし、バラバラの反政府勢力にも、平和を構築する力などないようである。

トルコのAKP政権は、同盟国であるアメリカに従って、反アサドの急先鋒に立っていたものの、結局、軌道修正を迫られてしまった。

エルドアン大統領は、つい先日も、「アサドを倒す!」と叫んでいたそうだけれど、口が滑ったのか、あるいは、また例の目くらまし的な発言だったのかもしれない。

おそらく、ロシアとの関係が改善された7月辺りから、「アサド政権の維持」による停戦が既に模索されていたのではないかと言われている。