メルハバ通信

兵庫県高砂市在住。2017年4月まで20年間トルコに滞在。

ビジー・イェック・グラン(万歳5月1日)

昨日、イスメットさんたちは、警官隊に阻まれてタクシム広場まで到達できなかったという。報道によれば、かなり激しい衝突もあったみたいだが、幸いイスメットさんは、それに巻き込まれることもなく、無事に戻って来られたようである。「もう少しだったのになあ」と笑っていた。
昨年も、タクシムは大騒ぎになっていたそうだ。私はその頃、カドゥキョイでメーデーの行進を見物していたけれど、こちらは平穏な雰囲気だった。タクシムでは、70年代に死傷者も出たため、象徴的な意味が付加され、例年、タクシム広場へ行進しようとするデモ隊と警官隊の攻防が繰り広げられて来たらしい。
イスメットさんに、「昨日、10時過ぎにサルガーズィの広場に着いたんですが、人通りも少なくて静かでしたよ」と報告したら、「そりゃ遅かった。その頃は静かだったろう。しかし、夕方になって、あそこでもクルドの連中が騒いでいたけどね」と教えてくれた。
その前の日曜日の夕方、バスでヨーロッパ側から帰って来る途中、サルガーズィ広場の前を過ぎると、“ビジー・イェック・グラン(万歳5月1日)”とクルド語のスローガンを掲げた人たちがたくさん集まっているのが見えた。今から思えば、あれは予行演習だったのかもしれない。
サルガーズィの街には、イスラム的な保守層もいれば、アレヴィー派やクルド人も多い。モスクに、ジェムエヴィもあれば、メイハーネ(居酒屋)もある。なかなか興味深い街じゃないかと思う。