メルハバ通信

兵庫県高砂市在住。2017年4月まで20年間トルコに滞在。

トルコ語は強い言語?

イランで、アゼルバイジャン(アゼリー)系のハメネイ師がトルコ語を話すことは知られていたが、あのアフマディネジャード前大統領も、それほど上手くはないものの結構トルコ語を話すようだ。

アフマディネジャード前大統領は、アゼルバイジャン系の住民が多いアルダビール州で知事を務めていた時期に、アゼルバイジャン(アゼリー)語を学び始めたらしい。

ウイキペディアのトルコ語版によれば、大統領在職中、イランの大学でトルコ文学の授業が受けられるように図からったアフマディネジャード氏は、「トルコ語は、少ない単語で多様且つ深い意味合いを表現できることで、数多の言語より優れている」と語ったそうである。

以下のYouTubeでは、在職中、トルコ人女性記者の質問に通訳が間に合わなかった際、「ゆっくりもう一度」とトルコ語で記者に促した場面を見ることができる。また、退任後にトルコを訪れてトルコ語の詩を詠んで見せたりもしたそうだ。

イランとトルコの間には長い文化的交流の歴史があり、エルドアン大統領もペルシャ語の詩の一節を諳んじて見せたりするけれど、アフマディネジャード氏のトルコ語への取り組みはなかなか本格的であるような気がする。

実際、トルコ語は多彩な表現力のある優れた言語ではないだろうか? 30年以上前に読んだ本で、ちょっと記憶が怪しくなっているが、ある日本の言語学者の方による「トルコ語は強い言語である」という記述を思い出す。

現在、トルキスタンと呼ばれている中央アジアの地域には、かつてソグド語などペルシャ系の言語が広く通用していたものの、後からトルコ系遊牧民族の言語に取って代わられてしまったという。「トルコ語アナトリアでも、その強さを発揮した」という記述がそれに続いたと記憶している。

確かに、アナトリアに広まったのは「トルコ語」という言語であり、トルコ人の血統ではなかっただろう。以前、それはアナトリアの「トルコ人」の容貌から漠然と推測できるだけだったが、最近はDNAを調べることで実証されつつあるようだ。

トルコ人の故地とされる「アルタイ山脈モンゴル高原」を推定発生地とする「ハプログループC2 (Y染色体)」が、アナトリアの人々から出現する割合は非常に少ないらしい。


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