メルハバ通信

兵庫県高砂市在住。2017年4月まで20年間トルコに滞在。

屋久島一周/イスラエル人のカップル

日曜日(4月30日)の島内ドライブは、屋久島一周を目指して出発した。
「大川の滝」を後にして、島の西側を北上し始めると、間もなく「西部林道」という、森の中の狭い道に入る。
ここからは、北部の永田に至るまで集落もなく、バスのような公共の交通機関もない。
この「西部林道」に差し掛かった辺りの道端に、欧米人風の若いカップルが立っていた。大きなリュックサックを前に置き、手を掲げている。どうやら、ヒッチハイクを試みているらしい。
私たちの車は軽トラで、余分な座席もないから、一瞬躊躇ったけれど、彼らが荷台でも構わないのであればと思って車を止めたところ、嬉しそうに荷台へ乗り込んで来た。
何処から来たのか訊くと、イスラエルであるという。「シャローム」と挨拶して手を差し伸べたら、喜んで手を握り返してくれた。カップルの間では、よく解らないが、ヘブライ語を話しているようだった。
荷台に人を乗せたまま走っていて、警察に見つかれば、交通違反咎められそうだが、永田までなら大丈夫だろう。こうして、荷台の若者らと共に「西部林道」を北上した。
「西部林道」は、辺りに人の気配の全くない、まさに山林の中を進む林道で、途中、猿や鹿に何度も出会った。
猿も鹿も道端を悠然と歩き、殆ど人を恐れる様子もない。その姿を写真に収めようとして車を止めたら、荷台の彼らも大喜びで写真を撮っていた。
彼らとは、永田のバス停の前で別れた。私たちの目的が、屋久島一周だと解って、彼らは目を輝かせていたけれど、「ポリスが・・・」とジェスチャーを交えて説明したところ、何とか納得してくれた。