メルハバ通信

兵庫県高砂市在住。2017年4月まで20年間トルコに滞在。

イスティックラル通り

今日の午前中、今度はイスタンブールの“イスティックラル通り”で自爆テロがあったようだ。詳細は未だ解らないが、PKK或いは傘下の武装組織による犯行と思われる。PKKは、3月21日の“ネヴルーズ祭”を焦点に行動を仄めかしていた。
「自爆」をやるのは宗教的な組織で、左翼思想のPKKに「自爆」はない、といった説もかつては論じられていたけれど、これはもう通用しなくなっているらしい。
そもそも、宗教的な組織の「自爆」にしても、イスラムは自殺を固く禁じているうえ、権威への反抗を戒めて「タキーヤ」という“逃げ道”まで用意しているくらいだから、「殉教の精神による自爆」を命じたところで、殆ど教義上の説得力はないように思える。

もちろん、“教義”などは解釈次第でどうにでもなるし、「自爆すれば天に召される」といった信心は利用できたかもしれない。だからこそ、左翼組織の自爆テロは難しいと思われていた。
最近は、薬物を使ってマインドコントロールするというやり方もあるそうだ。それでも、まさか、全くやる気のない部外者を「その気」にさせることは出来ないだろう。
今までの自爆テロ実行犯も、皆、組織のメンバーだったと明らかにされている。しかし、白髪禿頭の幹部ではなく、若いメンバーばかりであるところが悲しい。
*写真:3月16日に撮ったイスティックラル通りの様子。現場はこの辺りだったらしい。

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