メルハバ通信

兵庫県高砂市在住。2017年4月まで20年間トルコに滞在。

映画“ミッドナイト・エクスプレス”の俳優

1978年に公開された“ミッドナイト・エクスプレス”という映画。麻薬所持で逮捕された米人が、トルコの刑務所から脱走するというストーリーで、事実をもとに映画化されたという。
2006年5月21日付けのミリエト紙で、映画に出てくるスウェーデン人服役囚のモデルとなったベンクト・ビョルクルン氏が、38年ぶりにイスタンブールを訪れ、トルコ人ジャーナリストのインタビューに答えていた。ビョルクルン氏によれば、映画は事実を酷く歪曲して伝えていたらしい。
彼は日本人の恋人と共にイスタンブールで逮捕されたが、すでに妊娠していた彼女と刑務所の所長室で、結婚式を挙げることが出来たそうである。
ミッドナイト・エクスプレス”は、日本でも1978年の10月に公開されている。私は高校を卒業してから、この映画を観に行ったように記憶しているが、あるいは未だ在学中だったかもしれない。
多分、中学生の頃に、「トルコ人はモンゴル人に近いアジア系の民族」といった知識を仕入れて、ますますトルコへ興味を持つようになり、高校時代には何冊かトルコ関連の本を読んでいた。
その為、映画を観終わった後も、パンフレットを買って、トルコ人を演じた俳優が、実際には何人であったのか調べたりした。もちろん、トルコ人は一人もいなかった。
今、もう一度、ウイキペディアで調べてみたところ、“悪辣なトルコ人刑務所所長”を演じていたのは、ポール・スミスというユダヤアメリカ人の俳優で、その後、2006年にイスラエルへ移住し、同地で没したと記されている。なんだか、『うむむ・・』と唸ってしまいそうだ。
この俳優も、浅黒い少し東洋風な容貌であり、“アラビアのロレンス”で将軍ベイを演じたホセ・ファラーと雰囲気は似ている。映画を観た当時も、私はそう思いながら、“悪辣な刑務所所長”を注視していた。
まあ、ああいった容貌が、欧米人の思い描く“トルコ人”のイメージだったのかもしれない。