ロシア軍が侵攻したウクライナの状況、トルコの報道を見ても情報が錯綜していて、どれが事実を伝えているのか良く解らない。
「CNNトルコ」では、以下の動画のように、特派員のミュジャーヒット・トプチュ氏がキエフ市内から連日生中継で状況を伝えている。
トプチュ氏によれば、頻繁に警報が鳴り響き、それから15分ぐらいで市内の何処かが爆撃されているものの、無差別的な空爆は行われていないそうである。
スタジオの識者は、ロシア軍が特定の軍事施設を目標にミサイルを発射していると論じている。しかし、ミサイルの精度が良くないので、時折、目標を外して民間の建物に命中してしまったりするらしい。
そのため、司会のアフメット・ハーカン氏が、「ミュジャーヒット! それなら君のいる所にもリスクはあるんじゃないのか?」と心配したら、他の識者が「ミュジャーヒットにも家族があるんだから、画面の中で、そんな話は止めたほうが良いよ」と言って笑い、スタジオは苦笑に包まれ、ミュジャーヒット氏本人も笑っていた。確かに、無差別的な空爆などはないように思われる。
ある種のプロパガンダを目的とした報道では、映像により印象が操作されたりするので気を付けなければならないと思う。
2016年、シリア内戦を悲劇を伝える以下の動画は、空爆されたアレッポ市内の建物から救い出された幼児が救急車で搬送されるところを映し出している。
傷つき誇りまみれになった幼児の姿は実に痛ましいけれど、幼児が乗せられたのは、必要な機器を備えた真新しい救急車である。この救急車は何処から来たのだろう?
アレッポは空爆により廃墟と化したように伝えられていたが、どうやら救急活動は行われていたようである。おそらく病院も機能していたに違いない。
ウクライナの状況だが、欧米は「ウクライナを救う」ためではなく、ロシアの疲弊を目的としているため、ロシア軍が無抵抗のウクライナ内部まで侵攻してから武器の供与を開始したと主張するトルコの識者もいる。
ウクライナを泥沼化させて、その泥沼にロシアを引っ張り込むのが狙いだと言うのである。もちろん、自分たちは泥沼に出て行ったりしないらしい。
果たして、これからどうなるのだろうか?