メルハバ通信

兵庫県高砂市在住。2017年4月まで20年間トルコに滞在。

韓国の80年代歌謡

テレビの番組で「BGMに80年代の歌謡曲しか流れない町中華」なんていうのが紹介されていた。

80年に生まれた人がもう40歳になるのだから、完璧な「懐メロ」の世界であるかもしれないが、私もたまに聴くのは70~80年代の歌謡曲ばかりである。

考えてみると、日本の歌謡曲だけではなく、韓国の歌もトルコの歌も聴いているのは全て90年代初期までの曲に限られているのではないかと思う。

J-POPとかK-POPなど、まるで異次元の世界みたいだ。良く解らないが、特に2000年代以降、楽曲の作り方が大分変ってきたような気がする。街角で耳にすることはあっても、まったく耳に馴染んでこない。

80年代の韓国歌謡は今でも頻繁に聴いている。韓国に居た頃の思い出とリンクしている可能性もあるが、なかなか名曲が多いと思っている。

以下にその中から4曲を挙げてみた。

「J에게(Jに)」は、84年のヒット曲で、韓国への語学留学を準備していた86年に、韓国語の学習のつもりで購入した「韓国歌謡曲集」といったテープの中に収録されていた。

「사랑의 미로(愛の迷路)」も84年のヒット曲だが、これは87年の7月に韓国へ渡航した後、ソウルの下宿で初めて聴いたのではないかと思う。

「내게 남은 사랑을 드릴께요(残っている愛を捧げよう)」(88年)は、初めて聴いた場所まではっきり覚えている。ソウルはカンナムの喫茶店だった。

「애모(愛慕)」は91年の曲で、ヒットしたのは2年後の93年以降というから、80年代歌謡とは言い難いかもしれない。95年、長距離トラックで名阪国道を走行中に聴いてから、鶴橋駅近くの韓国歌謡専門のCD店で買い求めた。店のおじさんもこの曲に嵌っていたので話が盛り上がったりした。

バラード調の曲だが、歌っているのは「トロット」と呼ばれる韓国演歌の歌手である。歌詞も「私は貴方の女~♪」なんて言ったりして、日本の演歌を思わせるけれど、続けて「そして、追憶がある限り、貴方は私の男よ~♪」と歌い上げるところがなかなか韓国らしいのではないかと思う。