コロナの影響を重く見た政府は、とうとう緊急事態宣言を出した。亡くなった方は100人近くに至ったという。
世界では8万人を超えたそうだが、コロナは未だ感染症死因の1位ではないらしい。今のところ、1位は結核で毎年150万~180万人の方が亡くなっている。多いのはインド、中国、ロシアなどで、不思議なことにこれらの国々はコロナによる死亡率は低い。SNSでパキスタンの人が「我々はコロナに打ち勝った!」などと叫んでいたけれど、結核では、「緊急事態宣言」を出しても良い状況のようである。
しかし、驚いたことに、日本でも結核の死者は毎年相当数出ている。2015年には約1900人の方が亡くなったという。日本も結核による「緊急事態宣言」を毎年出して良かったかもしれない。また、感染症に限らなければ、交通事故の死者は、今年の1月~2月だけでも509人に達しているのだから、こちらも「緊急事態」だろう。
コロナと結核については、BCGの接種がコロナの重篤化を防いでいるのではないかという仮説もある。各々の死亡率を比較してもこれは非常に興味深い。BCGの接種者が再び結核菌に感染すると免疫力が強化されるという研究結果も見られるそうだが、このために日本ではコロナが重篤化しないのだろうか?
このブログの筆者である池田信夫氏は、注視すべきは死亡者数であり感染者数ではないと繰り返し述べているけれど、確かに重篤化しないコロナは、普通の風邪とそれほど変わらないのではないか。普通の風邪でもこじらせて肺炎になり亡くなってしまう方がいるのである。
それよりも、池田信夫氏が他の所で述べていたように、自粛や「緊急事態宣言」による経済的な打撃の方が恐ろしい。私のような経済的弱者はこちらの方を恐れる。
さて、昨日は、こんなややこしいことを考えた為ではないが、「姫路の桜」に心を動かされて、吉野山に桜を観に行ってきた。これまで吉野に詣でたことはなかったから、「吉野の桜を観て死ね」と言って良いかもしれない。「願わくは花の下にて春死なむ・・・」という西行の歌を思い出したのも吉野行きの決め手の一つだろう。
もちろん、健康のために吉野駅から「西行庵」まで歩いた。帰りは近鉄特急に乗り遅れそうになったので、ケーブルカーだけは使ったけれど、途中少し走ったりして何とか間に合わせようとした。