メルハバ通信

兵庫県高砂市在住。2017年4月まで20年間トルコに滞在。

栄枯盛衰とはこうして繰り返されて行くのか?

日本では「超過死亡率」が例年を下回ったそうである。つまり、コロナも含めて様々な要因による死亡者の数が少ないのだという。それでも政府は「緊急事態宣言」の延長を協議しているらしい。

おそらく、現在「ロックダウン」等を敢行している国々は、超過死亡率が例年を下回れば、収束を宣言するのだろうけれど、「感染者数」を基準にしている日本は、いつまで経っても「緊急事態」を繰り返す可能性がある。それは日本を亡国まで追いやってしまうかもしれない。

しかし、欧米にしても、かつて結核蔓延のリスクを恐れることなく海外へ進出して植民地経営に携わり、二度の大戦を乗り越えた頃に比べたら、何とも情けないくらいリスクを避けるようになった。ほぼ高齢者に限られているコロナのリスクなど、当時の結核や大戦のリスクを考えれば物の数ではないはずである。

18世紀まで世界最大の大国だった中国は、アヘン戦争でも目覚めないまま没落して行く。豊かな国力を背景に安穏としていた官僚機構がリスクを恐れて譲歩し、列強に付け込まれたためだと思う。

それが現在では、何だか立場が入れ替わってしまったかのようである。コロナのリスクを恐れてなかなか経済を回せない西欧を尻目に、中国は着々と国力を高めつつあるように見える。歴史の栄枯盛衰とはこうして繰り返されて行くのか?

議事堂へ乱入した暴動を見ていると、米国はまだまだパワフルに思えるものの、その綻びは覆い難いところまで来ているような気がする。これからは、世界に如何なる大きな変化が訪れても驚いてはいけない。

日本の外交の主軸も今までは米国以外に選択の余地がなかったと言うけれど、今後は如何なる変化にも対応できるように準備して置いた方が良いのではないかと思う。

中国との交流も米国の動向を見極めながら徐々に進展させて行くべきかもしれない。手始めに中国製ワクチンも限定的に導入したらどうだろう? 私は真っ先に接種しても良い。

中国との友好に関しては、「フランス人と中国人は文明的な観点から結構お互いに解り合える」とか色々言われている。

しかし、実際のところ、中国の人たちと最も良く解り合えるのは我々日本人であるような気もする。それはフランスやドイツの比じゃないはずだ。

もっとも、まずは米中の対立を和らげるように努めるのが日本にとって重要ではないかと思う。

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