イスタンブールに住んでいた頃は、毎年、クリスマスやイースターの季節が巡って来るのを楽しみにしていた。
私には何の信仰もないし、クリスチャンでもないけれど、イスタンブールでギリシャ正教徒のマリアさん宅に間借りしていた2004~5年のクリスマスとイースターは、マリアさん家族と共に祝った。
転居した後も、マリアさんはクリスマスとイースターに私を呼んでくれた。2007年にマリアさんが亡くなってからは、娘のスザンナさん、孫のディミトリー君とクリスマス、そしてイースターを祝った。
マリアさん家族はギリシャ正教だったが、イスタンブールには、カトリックやアルメニア正教、ロシア正教の各教会があり、それぞれの祝祭日も異なっていたりした。
例えば、2021年、カトリックやアルメニア正教では、今日(4月4日)イースターを祝うが、ギリシャ正教・ロシア正教の東方正教会のイースターは5月2日である。
イスタンブールでは、アルメニア正教のイースターミサに参列して、また1ヶ月近く後にギリシャ正教やロシア正教のミサに出かけることもあった。
伝統的な各正教のミサは美しい。特にアルメニア正教のミサでは、賛美歌が歌われる中でシンバルが打ち鳴らされ、とても荘厳な雰囲気が感じられた。
オスマン帝国時代のコンスタンティニイェ(イスタンブール)で、アルメニア人の名工によって作られたシンバルは世界的な評価を得ているそうだ。