メルハバ通信

兵庫県高砂市在住。2017年4月まで20年間トルコに滞在。

決選投票の行方と日本のスフレパンケーキ

トルコの大統領選挙、決選投票でどちらを支持するのか注目されていたスィナン・オアン氏は、20日になって急遽、エルドアン大統領と会って話し合った後、22日の記者会見でエルドアン大統領を支持すると発表した。

ところが、オアン氏の重要な同志である勝利党のユミット・オズダー党首は、その直後にTwitterでオアン氏との間に意見の相違があることを明らかにして、クルチダルオール氏への支持を仄めかしている。

それまでオアン氏が意思表明を先延ばしにしていたのは、どちらかに自分を売り込むためというより、オズダー氏との意見対立に要因があったのかもしれない。

一方で、オアン氏は状況を見極めて「勝つ側」についただけだと冷ややかに論評する識者もいる。果たして、実際のところはどうなのだろう? 

しかし、オアン氏が意見対立によりオズダー氏と袂を分かったのは確かであるようだ。

ユミット・オズダー氏は、1960年のクーデターに加わった軍人ムザッフェル・オズダー氏の子息である。

ムザッフェル・オズダー氏はクーデター成功後の民政移管に反対して在外公館に飛ばされた14人の内の1人であり、その赴任先の東京で1961年に子息のユミット・オズダー氏が誕生したという。

1960年東京生まれの私は、一時期、オズダー氏と同じ東京の空気を吸っていたことになる。

以下のYouTube動画は、今回の選挙戦中に、オズダー氏がイスタンブールのチェンゲルキョイにある「Puufu」という菓子店を訪れた時のものだが、この「Puufu」は、「日本のスフレパンケーキ」で知られているそうだ。

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オズダー氏は「私は東京で見たことがない。東京にも長崎にも広島にもない日本のお菓子がチェンゲルキョイにある!」なんて喜んでいるけれど、なんだか言ってることが随分適当である。

スフレパンケーキなら姫路駅前の星乃珈琲にもある。おそらく、日本の何処にでもある。オズダー氏、体つきは重たそうに見えるが、気分は至って軽い人なのかもしれない。

しかし、この太って貫禄のついた御老人が私より一つ年下であるとは、いったいどうやって信じられるのだ?

「Puufu」の店主は、長年にわたって菓子を作りながら色々調べているうちに「日本のスフレパンケーキ」へ行きついたという。特に日本まで行って学んだわけではないようである。

以下の動画を見ると、「Puufu」の前は長い行列で、1時間半ぐらい待たされるらしい。

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