メルハバ通信

兵庫県高砂市在住。2017年4月まで20年間トルコに滞在。

この漫画みたいな世間はいつになったらマスクを外せるのか?

いつになったら日本のコロナ騒ぎは収まるのだろう?

マスクの弊害も色々指摘されているが、特に子供たちが同級生の顔を認識できなかったりするのは、後々に大きな禍根を残すかもしれないそうである。コロナ騒ぎ後に出生した幼児の場合、母親の顔さえ認識できていない状況も考えられるというけれど、これは確かに恐ろしい。

私も最近知り合った人たちの顔が未だに解らなかったりして、とても嫌な感じがしている。お互いの顔が解らないなんて、およそ当たり前な社会とは思えない。なんだか漫画の世界で生きているみたいだ。

映画「Vフォーヴェンデッタ」では、英国の独裁者サトラーに抗議する群衆がガイ・フォークスのマスクを付けて国会議事堂前に押し寄せ、チャイコフスキーの「1812年」(!)が鳴り響く中、議事堂が爆破されるクライマックスで一斉にマスクを外して歓喜に包まれる。

英国で流行った漫画を映画化した作品であるため、漫画的なファンタジーに仕上げられているけれど、この場面のパロディでも考えてみたくなる。

白いマスクにサングラスと帽子で全く顔が見えない群衆が東京の国会議事堂の前に押し寄せ、独裁者が血祭に上げられ議事堂が爆破されると、歓喜の中で一斉にマスクとサングラスを外す・・・。大変申し訳ないが、「独裁者」は岸田さんに演じてもらう。

しかし、まるで漫画の世界のようになってしまった現実は、そもそもが何かのパロディではないかと思えてしまう。

ウクライナ問題の報道にも、漫画のような雰囲気が感じられる。全ての悪事がプーチンという人物で戯画化されているかのようだ。

ユーチューブから視聴した先日の番組では、停戦の仲介に尽力しているトルコに関しても、「エルドアンが手柄にしたいからだ」とか「英雄になりたいエルドアン」とか、エルドアンを戯画化して語られていた。

語っていた専門家の方が、まさか本気でそんな風に考えているとは思えない。おそらく、局側から『面白く脚色して下さい』とでも注文を受けていたのだろう(それの何処が面白いのか解らないが・・)。

以下の駄文でご紹介した韓国のチェ・ジュヨン氏は、ウクライナ情勢を語る21分の動画の中で一度も「プーチン」に言及していない。ロシアという国がどう動くのか解説している。

戦争が拡大すれば真っ先に火の粉を被るかもしれないトルコが停戦を望むのは当然であるし、台湾有事ともなれば、日本も他人事ではないはずだが、日本のテレビ局はそんなことより、まずは面白く脚色して視聴率を上げなければならないらしい。

どうやら、この社会が何だか漫画みたいになったのは、こういったテレビ局の姿勢にも要因があるかもしれない。そして、漫画みたいな世間から票を得て選挙に勝つことばかり考えている政治家の言動も漫画になってしまった。

こう言っては何だけれど、「昼の日中に、ぼおっーと何時間もテレビのワイドショーばかり観ている人たちには投票権を与えない」という法案でも通らないものだろうか?