《2020年2月1日付け記事の再録》
昨日(2020年1月31日)、テレビのニュース番組で「トルコの人たちの猫好き」を紹介していた。
トルコの人たちは野良猫にも餌をあげて可愛がるので、野良猫たちも人を殆ど恐れていない。それどころか、呼びかければ餌をもらえると思って近づいて来るくらいだ。
番組では、「猫好き」の理由を「預言者ムハンマドが猫を可愛がっていたから」と説明していたけれど、これはどうだろうか?
猫を可愛がっている人たちの多くは、そこまで考えていないのではないかと思う。
問われれば、「可愛いから」と答えるような気がする。信心深い人たちも不信心な人たちも、皆、一様に猫を可愛がっている。
そもそも、トルコの人たちが可愛がっている動物は猫だけじゃない。野良犬も相当に可愛がられている。
街角には、大きな野良犬が何の警戒感もなく無防備な状態でごろんと横になっていたりするので、気をつけて歩かないと踏んづけてしまいそうになる。
保健機関は、定期的に野良犬を捕獲して、狂犬病の予防接種や避妊処置を施したりするそうだが、殺処分などせず、また街中に放してしまうらしい。
そのため、郊外の山中には、大きな野良犬(というより野犬か?)が群がっていて少々剣呑な雰囲気になっている所もある。そういう野良犬の群れが集まる所へ、車で出かけて餌をやっている人たちもいる。
数年前には、そうやって餌をあげていた女性が野良犬の群れに襲われ殺されてしまう痛ましい事件もあった。
しかし、「危険な野犬は処分しろ!」という声が高まったという話は聞いていない。そんなことになれば、野良犬を可愛がっていた女性も浮かばれないからだろう。
トルコの人たちは優しい。野良猫や野良犬ばかりでなく、日本から外れて来た「野良人」と言えるような私にも優しかった。とても有難いことだと思う。