先週、トルコ在留の日本人が野良猫を食べて逮捕されるという忌まわしいニュースが伝えられた。
今日、トルコ語で検索してみたところ、どうやら事件に関連した新規の報道は見当たらないようなので、それほど大きな話題にはなっていないかもしれない。
これにまずはホッとしたけれど、事件や犯人の男の詳細を知る手掛かりも得られなかった。
当初の報道によると、この男は2012年にも空港(トルコの?)で覚醒剤所持によって逮捕され服役(トルコの刑務所で?)した後、保護観察付きで出所していたらしい。
今回の一件で男は日本へ強制送還されるそうだが、何故、2012年の段階では強制送還とならなかったのか良く解らない。
野良猫の虐待と言えば、私は1989~91年にかけて住んでいた東池袋のボロアパートで起きた事件を思い出してしまう。
当時、四畳半一間でトイレも共同というボロアパートでは、そもそも、私も含めて余りまともな入居者はいなかったけれど、向かいの部屋にいた40歳ぐらいの男は際立って異様な雰囲気を漂わせていた。
例えば、1階の共同トイレも空いているのに、玄関前の路上で立小便したりするのである。
ある日、その男が窓から猫を吊るしていたぶっているのを、隣の家の人が目撃したというので、アパートの管理人のおばさんが、留守中に合鍵を使って部屋の内部を確かめたところ、黒いビニール袋の中にまだ生きている猫が数匹縛られた状態で見つかったそうだ。
おばさんは驚いて警察に通報したものの、当時はまだ「動物愛護法」といった法規もなかったため、警察としては介入することができなかったらしい。
それでも、男の身元などを調べてくれて、それによると、男は入居前、精神病院に入院していたという。
後日、アパートまで様子を見に来た精神病院の先生の話を管理人のおばさんから聞いた。
先生は「猫を虐めて発散しているため、容態は安定している。猫に何もしなくなったら、もっと危険なので連絡して下さい」と言って帰ったそうである。
おばさんは「そんなこと言ったってねえ・・・」と納得が行かない様子だったけれど、私は『まあ、人に危害を与えなければ良いんじゃない?』と思っていた。
そのぐらいだから、動物愛護法が制定された時は、『なんと大袈裟な・・・』と少々呆れてしまった。
しかし、昨今の猟奇的な犯罪の報道を見ると、犯人の多くが人へ危害を加える前に「動物を虐待する」といった予兆を見せていたらしい。
動物愛護法は、そういった犯罪を未然に防げるかもしれないが、さほど長くない服役を経て出所した者は、さらに危険な状態になっているかもしれない。
いったいどうしたら良いのだろう?