《２０１２年１１月２７日付け記事の再録》
イスタンブールの“ブック・フェア”。今年（２０１２年）は、最終日の２５日に出かけたところ、多くの来場者で立錐の余地もないような大盛況だった。
人ごみの中を歩いていると、東洋人が二人、パンフレットを掲げて英語で来場者に声を掛けていたので、どちらから来られたのか訊いてみたら、日本の方たちであり、パンフレットに“Ryuho Okawa”と記されているのが見えた。大川隆法氏の“幸福の科学”だった。
大川隆法氏の著作がトルコ語訳で出版されたそうだ。この日は、英語からトルコ語に翻訳したトルコ人の講演もあったので、これもちょっと覗いてみた。
講演会場には２０人ぐらい集まっていた。殆どの人が“メディテーション”に関する講演だと思って来たのだろう。「“Ryuho Okawa”は日本で有名でしょうか？」と私に訊く人もいた。教養のありそうな青年で、自分は無神論者だと言う。
私も大川隆法氏についてはマスコミの噂ぐらいしか知らないので、「良く解りませんが・・」と前置きして、「雰囲気だけ見れば、トルコのアドゥナン・オクタル師に似ているような気がします」と答えたら、彼はかなり驚いたようだった。オクタル師は一風変わったイスラム教団の教祖だからである。
講演では、大川隆法氏の説法の様子もビデオで紹介されていたが、終わった後で、青年に「どうでしたか？」と感想を尋ねたところ、彼は緊張した面持ちで、「ええ、まさしくアドゥナン・オクタルでした」と声を震わせていた。
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ギュレン教団による「２０１６年７月１５日のクーデター事件」以来、同様のカルト的なイスラム教団に対する捜査が進められた過程で、アドゥナン・オクタル師も２０１８年７月に逮捕され、有罪判決を受けて現在収監中である。
以来、イスラム教団に限らず、プロテスタント等の宣教活動にも多少制限が加えられるようになったらしい。東方正教会などの伝統的なキリスト教機構は、もちろんその範疇に入っていないが・・・。
