メルハバ通信

兵庫県高砂市在住。2017年4月まで20年間トルコに滞在。

顔は隠して実力で勝負!

3年ほど前、福岡で土木作業員として働いていた頃、現場へ軽ワゴンで営業に来るお弁当屋さんがいた。若い女性が運転席から降りてきて、「お弁当要りませんかあ!」と声をかけてくれる。それがまたなかなかの美人だったので、私も思わず一度購入してしまった。

その後、送迎バスの運転手になってからも、路上で同じお弁当屋さんの軽ワゴンを見かけると、つい運転している女性の顔に目が行ってしまったけれど、これがほぼ例外なく皆美人なのである。

おそらく、あれは弁当会社の採用基準に「美形の若い女性」という条件があったからじゃないかと思う。しかし、昨今のマスク着用では「美人による営業」も効果が半減しているかもしれない。

いっそのこと、目も大きなサングラスで覆うようにさせれば、「美形で惑わす」という姑息な手段は使えなくなり、業者も弁当本来の質を高めなければならなくなるだろう。

もちろん、これは弁当屋さんに限った話ではない。あらゆる業種の採用基準から「女性の美しさ」を外してしまえば、実力主義が徹底されるようになるはずだ。

そもそも、報道番組の女性キャスターは、何故、あのように美人ばかりなのか? ニュースを伝えるのに美人である必要など何処にもないと思う。

今後、報道に限らず全ての仕事は、皆、マスクにサングラスで実力勝負する。採用を決める面接も、マスクにサングラスで「美醜」を判断の基準にしてはならない。男も同様である。

こうして、顔によって個人を識別する時代は幕を閉じ、全て個人の本質的な能力によって区別される時代がやってくる。配偶者を求める際も、能力、収入といった観点が一層重要になる。

しかし、その状態で人間に恋愛感情は芽生えるのだろうか? というより、人類はいつから恋愛したり情交したりする相手の顔を重視するようになったのだろう? 

チンパンジーのオスが、顔の美醜でメスを選んでいるとは思えない。良い子孫を残すためには、顔の美醜などより、賢さであるとか身体能力の高さが重要であるはずだ。

それならば、人類も顔はマスクとサングラスで隠して、体はチンパンジーのように晒してしまえば、頑健な体格、立派な性器などがもっと明確になる。企業の面接でも、「腹は弛んでいないか?」等々をチェックすることができる。

真偽のほどは解らないが、トルコ共和国を軍や司法の機構から乗っ取ろうとしたギュレン教団は、士官学校へ送り込む子供たちを選別するため、ハマム(蒸し風呂)で面接して、体つきを入念に調べたそうである。

顔が見えないことに慣れてしまえば、人類も他の動物と同じように、性器そのものであるとか匂いによって欲情を誘発されて行為に至る。

顔が見えないのだから相手は誰でも良い。街角でも電車の中でも何処でも行為に至って、少子化もあっという間に解決されてしまうだろう。万歳! 

いったい何の話をしているのだ?