メルハバ通信

兵庫県高砂市在住。2017年4月まで20年間トルコに滞在。

バイデン氏が大統領になれば・・・

米国の大統領選挙、まだ結果は明らかになっていないが、トルコのエルドアン政権寄りサバー紙のコラムニスト、ハサン・バスリ・ヤルチュン氏は、既に一昨日の段階で、バイデン氏が大統領になった場合どうなるかについて記していた。

その中でヤルチュン氏は、グローバル資本の支援を受けていたバイデン氏が、世界的なグローバリズム退潮の流れに、無理して逆らおうとすれば、フランスのマクロン大統領のようになってしまうだろうと論じている。

グローバリズムに多少退潮の傾向が見られるのは、トランプ大統領が意図するまでもなく始まっていた流れであるという論調のようだけれど、ヤルチュン氏らが支持するエルドアン政権は、当初、グローバリズムを掲げて既存の体制と争っていたのだから、それを考えると何とも興味深い。

エルドアン政権で経済の舵取りを任されていたメフメット・シムシェク元副首相は、大統領制へ移行した2018年の7月に退任するまでグローバリズムの主張を変えていなかったようである。

しかし、エルドアン大統領は、既に2013年頃からナショナリズム的な傾向を強めていて、それを決定的にしたのが、2016年7月15日のクーデター事件だったと思う。

そして、2018年の大統領選挙では、「強いトルコ」をスローガンに掲げてナショナリズムを強調している。これは「富国強兵のトルコ」と言っても良いだろう。

「ミッリ・ギョルシュ(国民の思想)」でエルバカン師の薫陶を受けたエルドアン氏は、もともとナショナリストだったのではないかと言われている。

その面では、トランプ大統領プーチン大統領、そして日本の安倍前首相と波長が合ったとしても不思議ではないかもしれない。

トランプ大統領は、9月の国連総会の演説で「各国が自国民を大切にして国益を優先すべき」と語ったそうだけれど、そのために中東から撤兵したのだとすれば、決して悪い話とは言えないような気がする。

それから、私はトランプ氏が再選されて「コロナなんてぶっ飛ばそう!」という気運が盛り上がることを少し期待していた。

それ以前に、リスクを承知して拳銃を所有しようとするファイター的な米国国民の中で、コロナ騒ぎに影響されている人たちはそれほど多くないと思っていた。コロナ騒ぎはトランプ大統領の勢いを止めてしまったらしい。

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