メルハバ通信

兵庫県高砂市在住。2017年4月まで20年間トルコに滞在。

和菓子~洋菓子/「清浄歓喜団」

鹿児島へお土産に、近所の和菓子屋さんでどら焼きと最中をたくさん買って行った。この和菓子屋さんは加古川に本店があり、加古川高砂の辺りでは結構な老舗として知られているようだ。

しかし考えて見ると、和菓子屋さんも随分少なくなってしまった。私が子供の頃は、生まれ育った東京の下町には、それこそ各町内に一軒ぐらいはあったような気がする。それも各店がそこでお菓子を手作りしていた。現在は、土産を買ったお店も加古川の本店に工房があって、製造した菓子を各支店に送り届けている。支店を持たない自家製造の小さな和菓子屋さんなど、もう絶滅危惧種に近いかもしれない。

子供の頃、私は母から言いつけられて和菓子の買い物に行くのを楽しみにしていた。その日の気分によって行く店を変えたりしたが、それぞれの店で品揃えに多少違いがあったからだ。「きみしぐれ」「ちゃつう」「鹿の子」「うぐいす餅」なんて、久しく食べたこともなければ見たこともないと思う。

チーズやバター、ヨーグルトのような乳製品が大好きな今では信じ難いことだが、小学校の高学年に至るまでは乳製品を苦手にしていた。チーズやバターはもちろん、生クリームも嫌だった。そのため、洋菓子で食べたくなるものは少なく、私にとって「菓子」と言えば即ち「和菓子」だったのである。それが、小学校の高学年に至ると、生クリームのたっぷり盛られた洋菓子が大好きになり、当時、錦糸町の辺りでは未だ珍しかった自家製洋菓子の店へ買い物に行くのが楽しみになる。おそらく、今ではあの辺りにも自家製洋菓子の店があちこちにあるだろう。時代は変わってしまった。

さて、先月、京都へ出た際、八坂神社の向かいにある和菓子屋さんで「清浄歓喜団」という菓子を買って来た。この菓子は非常に思い出深い。高校の修学旅行で、私はこの菓子をレポートの題材にしたからである。ガイドブックに「日本最古の菓子」と記されていたのを見つけて題材に決め、行く前から図書館で入念に調べ上げた。当時はインターネットなんてないから、結構苦労したのではないかと思う。そして、修学旅行中、自由時間に一人でわくわくしながら買いに行った。今回はそれ以来のことだから、この菓子を食べたのは実に43年ぶりである。なかなか感動的だった。

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清浄歓喜

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