メルハバ通信

兵庫県高砂市在住。2017年4月まで20年間トルコに滞在。

反日種族主義~戦後の平和という虚構

反日種族主義」という本が話題になっている。著者の李栄薫教授は、これを「韓国人の自己批判書」と説明したそうだ。書評を読むと、かなり画期的な内容らしいが、韓国の人たちが歴史等について自己批判的な発言を試みるのは、もちろんこれが初めてではなかった。

朴正煕大統領も韓国史の問題点を非常に厳しい言葉で評していた。昨年亡くなった金鍾泌元首相は、韓国の土台を築いたのは日本であり、朴政権の政策はその土台の上に積み重ねようとしたから巧く行ったのだと論じている。

虚構の歴史を土台にしたら、そのうち崩れ去ってしまうだろう。そのため、歴史的な事実はある程度見直さなければならないと思う。しかし、韓国の人たちが自国の歴史を直視するのは、それほど容易いことではないかもしれない。

日本では「自虐史観」が問題になっていたけれど、韓国の歴史は何処を見ても、それこそ自虐的な気分になってしまいそうだ。侵略され、虐げられた歴史ばかりで気が滅入ってしまうのではないかと心配になる。侵略した過去を反省する方が、まだしも楽であるような気がする。

その反省も、「戦前の軍人たちが悪かった」で済ませたり、現在の平和主義を強調したりして、なかなか厳しい自己批判に至らない。あれでは「自虐」と言えないだろう。

日本の戦後が平和を維持して来られたのは、米国が作り上げた世界秩序の中で、直接紛争に関わらなくても石油等の資源が調達されていたからではないのか?

中東では、その石油資源のために多くの血が流された。直接介入した米国は、何もせずに恩恵だけ受けて平和な気分に浸っていられた日本より、遥かに罪深くなかったかもしれない。