メルハバ通信

兵庫県高砂市在住。2017年4月まで20年間トルコに滞在。

即位の礼

先週、世間は「即位の礼」の話題で持ち切りだったようだけれど、もともと余り興味のある分野でもないし、トルコの情勢が気になって、こちらのニュースには殆ど目も通していなかった。

だから、その批判の趣旨を良く理解しているわけじゃないが、「即位の礼」には、「税金の無駄遣い」といった批判も出ていたらしい。

 しかし、どうなんだろう? 世界をざっと見渡しても、あれほど質素な「国家の権威の象徴」はなかなかないような気もする。

米国の大統領など、4年ごとに繰り返される就任式のセレモニーも、権威付けのため華々しくやっているから、よっぽど費用がかかっているのではないだろうか。

 歴史が浅かったり、国家の正統性に疑問が持たれたりしている国は、大概、派手な権威付けに余念がないように思える。ソビエトの式典も凄かった。

 韓国はかなり質素になっているけれど、そのため、国家の権威付けに「反日」が大活躍しているのかもしれない。

 日本の皇室は、長い歴史により権威と正統性が充分認められているお陰で、それほど派手なセレモニーを必要としていないのだろう。

 また、世の中には、権威や正統性そのものを否定する人たちもいるけれど、そう言いながら、何かにつけて「某公共放送に在籍していた」とか「某国立大学の卒業である」といった経歴を持ち出したりするのでは、随分白けてしまう。