メルハバ通信

兵庫県高砂市在住。2017年4月まで20年間トルコに滞在。

あまり無理をしなくても済むようにはなったけれど・・・

セメント一袋が25キロと無理のない重さになって、非力な私は助かっているものの、50キロを軽々と持ち上げる人にとっては、扱いが面倒になっただけだろう。
3年ほど前、通訳を務めたイスタンブールの工事現場では、設計した日本の技術者が、取り付け等の作業をする人たちに配慮して、50キロ(だったと思う)のパーツを二等分して、負荷を軽くしておいたところ、実際に作業したトルコの人たちは、「一つのパーツになっていたら一回で取り付けられるのに、何故、こんな面倒な構造にしてあるのか?」と首を捻っていた。
日本でも、体育会系の若い人たちは、50キロパーツの方が、手間を省けるから喜ぶかもしれない。
草刈現場の若い監督さんも、本人は相当無理がききそうな雰囲気だったけれど、それを作業者に押し付けようとはしなかった。今の時代、それで現場が動いてくれるわけじゃないからだと思う。
しかし、これでは、体力も気力も充分で無理のきく若い人が、頑張って競争に打ち勝つチャンスは減ってしまうような気がする。

この川崎の産廃屋で、運転手は昼夜連続で仕事を取り、相当稼ぐことが出来た。とはいえ、これも2日連続が限度で、3日目の夜は休むパターンになっていた。
私は一度だけ、3日連続を試みたが、4日目の昼には、運転しながら朦朧とした気分になり、限界を悟らされてしまった。
ところが、この会社の社長さんは、毎週、土曜日の夜と日曜日だけ休み、5日連続で昼夜ダンプを運転して稼ぎ、それを元手に会社を興したそうである。もはや、“超人”としか言いようがないけれど、今の若い人たちには、そういった気迫を発揮できる所が少なくなっているのではないだろうか?

merhaba-ajansi.hatenablog.com