メルハバ通信

兵庫県高砂市在住。2017年4月まで20年間トルコに滞在。

アルツハイマーの症状

昨日、アルツハイマーの定期健診を受ける母を連れて、屋久島島内では、最大の医療機関である徳洲会病院に行ってきた。
担当の女医さんによると、母はアルツハイマーを除けば、驚くほど健康な86歳であるという。アルツハイマーの方も、著しい進行は見られないようだ。とはいえ、治る可能性は全くないらしい。
また、発症する前から住んでいた藤野の家であれば、少なくともそこが自分の家であるという認識はあったので、近所を出歩いても戻って来られたけれど、屋久島の新居では、これも不可能と言って良い。片時も目を離せない状態が続いている。
アルツハイマーは、記憶を保存する機能が働かなくなってしまう。それで、発症する前や、もっと古い記憶ならある程度残っているものの、新しい記憶は全く保存できない。
しかし、目で見た印象は、多少維持できるらしく、良く見る風景であるとか、良く出会う人の顔は認識しているようだが、耳から入る情報は全く記憶できないため、それが何処で誰であるのかは、まず解っていない。
今が春なのか夏なのか、それも良く解っていない。もちろん日付など思い出せるはずもない。実を言えば、イスタンブールへ訪ねて来た頃からそんな状態だった。
「物忘れが激しい」などというレベルじゃなくて、1~2分前のことでも全く覚えていないのである。まさしく「今その瞬間だけを生きている」と形容できるかもしれない。

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