メルハバ通信

兵庫県高砂市在住。2017年4月まで20年間トルコに滞在。

韓国大統領罷免!

韓国の大統領弾劾裁判、最近は、弾劾に反対する人たちのデモも勢いを増して来たようだから、弾劾は否決されるかもしれないと期待していたものの、結果は周知の通りである。
5月に実施されるという新大統領の選挙では、やはりムン・ジェイン氏のような左派の政治家が当選するのではないだろうか? 
当選後、アメリカとも協調する現実路線に方向転換してくれたら良いけれど、かつての親北的な姿勢を再び打ち出そうとすれば、朝鮮半島の情勢が急な展開を迎えてしまう恐れもある。
もっとも、北の金正恩と対話が可能であるとは、もう誰も思っていないはずだが、アメリカとの関係が悪化する可能性は否定できないらしい。
そのためか、弾劾に反対した人たちのデモには、太極旗と共に星条旗も翻っていた。
アメリカこそ、我々の最後の命綱である』と必死の思いを伝えようとしていたに違いないが、あの光景には、唖然として言葉も出なかった。
私が韓国に語学留学した87~88年の当時あれば、デモで星条旗が焼かれることはあっても、星条旗を掲げて行進するデモなんて有り得るわけがなかった。いったいどうなってしまったのかと思う。
仮に、左派の政権が誕生して、アメリカとの関係がこじれ、再び中国へ接近した場合、その先を考えるのは、ちょっと恐ろしいような気もする。
私は、長い間、韓国が北朝鮮を吸収合併して統一を実現することが最善の解決であると考えて来た。そして、間違いなく、その方向に進んで行くだろうと確信していた。
この確信が、なんだか揺らいで来ている。
生物に雌雄の別があるのは、全て同じタイプの遺伝子ばかりになると、その遺伝子がある種の伝染病等に対応できなくなれば、全滅の危機にさらされる為、絶えず二通りの遺伝子を組み合わせて、リスク配分しているという。
2009年12月の本欄に、韓民族は、そういったリスク配分を考えて、“北朝鮮”を担保として取ってあるのではないかという愚にもつかない冗談を書いたことがあるけれど、今、これが冗談とも思えなくなるかもしれない様相に、私は真っ青になっている。

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