メルハバ通信

兵庫県高砂市在住。2017年4月まで20年間トルコに滞在。

2頭の象が・・・

「2頭の象が争えば、草地は踏み荒らされる。しかし、この2頭が愛し合ったら、下の草地は潰されてしまう」と語った東南アジアの政治家がいたそうだ。トルコの立場も、そういう草地に例えられるかもしれない。
カルロフ大使暗殺の実行犯には、ギュレン教団系の親族がいるとか、自身も教団系の予備校に通っていたことがあるとか、様々な事実が明らかにされ、いよいよ“教団陰謀説”が有力になってきている。
ロシアも取調官を派遣して、事件の捜査に協力というか介入しているけれど、おそらく「ギュレン教団の策謀」と「CIA関与の可能性」を突き止めようとしているのではないかと言われている。
ロシアは、教団とCIAに纏わる種々の情報を握っているとされ、これに期待する向きもあるようだが、一方で、アメリカとの関係悪化を危ぶむ声も聞かれる。
トルコとしては、米露の争いに巻き込まれるのは避けたいところじゃないかと思う。彼らが、争った後に愛し合い始めたら、それこそ潰されてしまいそうで恐ろしい。