メルハバ通信

兵庫県高砂市在住。2017年4月まで20年間トルコに滞在。

イスラム的なキリスト教会?

“Haberturk”の番組では、アフリカから奴隷としてアメリカへ連れて来られた末、ジョージア州のサペロ島に定着したイスラム教徒の足跡も紹介していた。
もちろん、現在、島の住人はクリスチャンであり、イスラムの信仰は残っていないそうだが、島の教会には、メッカの方を向いていたり、靴を脱いで上がったり、男女が別れて礼拝したりするなど、イスラム的な特徴の見られる所もあるという。
私が、1994年に訪れたディヤルバクルの教会も、メッカの方に向いていたかどうかは定かじゃないが、やはり靴を脱いで上がり、男女が別れて礼拝していた。
しかし、この教会の聖職者の男性は、これがイスラムの影響であることを否定して次のように語っていた。
「そんなことあるわけありません。だって我々の教えの方が古いでしょう。礼拝の仕方は彼らが我々の真似をしたのです」

 1994年当時、マルディンやミディヤットで覗いて見た教会は、靴を履いたまま入り椅子席が用意されていたものの、女性の信徒は、モスクのように後方の仕切られた区域で礼拝する構造になっていた。
現在、イスタンブールでも、アルメニア正教の教会などは、厳密とは言えないまでも、男女が左右に分かれてミサを営んでいる。
また、友人から聞いたところによると、黒海地方トラブゾン県やリゼ県の山間には、かつてのクリスチャンの風俗を残しているイスラム教徒の村があるらしい。
こういった文化を実地で調べることが出来れば嬉しいけれど、もうそんな贅沢を楽しむ余裕は得られそうにもない気がする。

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