メルハバ通信

兵庫県高砂市在住。2017年4月まで20年間トルコに滞在。

アンカラのテロ事件

昨日、アンカラで起きたテロは、まさにトルコ軍を直接標的にした攻撃だったらしい。参謀本部の付近と報道されていたけれど、一昨日申し上げたように、あの一帯はグーグルアースのストリートビューから外されている。
「過剰反応ではないか?」なんて勝手なことを書いてしまったが、テロ対策として重要な意味があったのだろう。ストリートビューは、実行犯に攻撃ポイントを把握させるために使えたかもしれない・・・・
なんだか恐ろしい世の中になったと思う。例えば、自動運転が可能な車というのも、単純には喜べない技術革新であるような気がしてきた。
昨日のテロは、シリアのPYD(クルド民主統一党)の武装組織と言われるYPGによる犯行と発表されている。その為、トルコ軍のシリア侵攻が一層現実味を帯びて来たのではないかと囁かれているけれど、どうなるだろうか?
2月16日の「USAサバ―」のコラムで、エティエン・マフチュプヤン氏は、トルコが冒険のリスクをおかすようなことは今までなかったし、これからもないだろうと論じていた。その通りであるように祈りたい。
振り返ってみると、ちょうど3年前の「2月18日」の通信に、「センセーショナルな話題を期待する人たちにとって、トルコは、これからもどんどんつまらない国になって行く」などと、私は非常に楽観的な話を書いていた。
あれから3カ月半後には、「ゲズィ公園騒動」が勃発して、トルコはこの3年間というもの、センセーショナルな話題で持ちきりだった。そして、これがいつ収束するのか未だ予測さえつかない状況である。
しかし、マフチュプヤン氏も論じているように、トルコが冒険をおかす危険性は低いだろう。バランス感覚に優れ、何事も段階を踏んで、極端な展開をなるべく避ける人たちだから、この恐ろしい時代の衝撃も巧くかわして行くのではないかと信じている。

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