メルハバ通信

兵庫県高砂市在住。2017年4月まで20年間トルコに滞在。

ドトールのコーヒーとミルクレープ

日本では大手チェーンの飲食店が安くてとても助かる。吉野家の牛丼、リンガーハット長崎チャンポンなど、一時帰国の度に必ず一度ぐらいは食べているような気がする。今回はこれに“サイゼリヤ”が加わった。次回は評判の“バーミヤン”を試してみたいものだ。
コーヒーもチェーン店全盛で、昔ながらの喫茶店が姿を消して行くのは寂しいけれど、美味しくて安いチェーン店には、どうしても足が向いてしまう。このドトールのコーヒーも、一時帰国すれば必ず一度は飲んでいると思う。
なにより瀬戸物のカップで出て来るのが嬉しい。紙コップで飲んだのでは、風味が損なわれてしまうように感じる。
アンパンが無くなってしまったのは残念だけれど、ミルクレープも美味い。コーヒーにとても良く合う。今回は帰国の翌朝、上野のカプセル・ホテルを出たところで、まずこのセットを頂いた。

コーヒーは普通のブレンドにするつもりでいたが、“本日のストレート”がインドのコーヒーだったので、ちょっと珍しいような気がして、70円ほど高かったけれど、これを試してみることにした。
しかし、注文してコーヒーが出てくるのを待っていたところ、店員の女性がコーヒーメーカーの前で、なにやら悪戦苦闘している。どうやら、ストレートの豆が粉砕機のほうへ下りて行かないようである。
店員さんは、おそらくほんの数10秒間苦闘しただけで、あっさり諦めると、こちらへ向き直り、「大変申し訳ございません。メーカーに不具合が生じて、ストレート・コーヒーを御提供できません」と丁重に謝罪した。
それで私が「普通のブレンドで良いですよ」と申し出たら、また「大変申し訳ございません」を繰り返して、「では、代金はお返ししますので、ブレンド・コーヒーをお召し上がり下さい」と言う。
多分、70円の差額が返ってくるのだろうと思って、ミルクレープとブレンド・コーヒーをゆっくり味わい、いざ店を後にしようとしたところ、店員さんは、最後の締めに、また「大変申し訳ございませんでした」と言いながら、代金の差額らしきものを差し出して来たけれど、ちょっと見ただけでも、間違いなく70円以上ある。
『あれっ?』と首を捻りながら、数えてみると、ストレート・コーヒーの代金290円全額が戻って来ていた。手違いがあったのに、コーヒーの代金を頂くわけには行かないということらしい。
これがマニュアルの規定によるのか、店員さんの判断によるのか、その辺りは良く解らないが、日本のサービス業は凄いものだと驚いた。
トルコでも、こういう手違いがあれば、差額は返金されるだろうけれど、全額は戻って来ないような気がする。わりとまともなレストランで、注文したのと異なる料理が出て来たため、「これじゃないよ」と言ったら、「これも美味しいですよ」と平然と言われて済まされたこともある。
まあ、トルコの雰囲気に慣れてしまえば、これで一向に構わないのではないか。違う料理でも“美味しさ”にそれほど変わりはないだろう。そもそも、ブレンド・コーヒーとストレート・コーヒーなんて、私に味の違いが解るわけではないのだ。

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