メルハバ通信

兵庫県高砂市在住。2017年4月まで20年間トルコに滞在。

ボズジャ島の賑わい

8月のボズジャ島は、人と車が多く、とても賑やかで驚いた。バイラムの休暇と重なった所為もあるだろう。
特に、船着場へ出る石畳の狭い道は、フェリーボートが発着する時間になると、フェリーから降りて来た車と、フェリーに乗る順番を待つ車が行き交い、もの凄く混雑する。交通巡査が出て、整理に努めていたけれど、母を連れて車の間を縫って歩くのも一苦労だった。
一度、島の西側の“アヤズマ”という海水浴場などがある辺りにも行ってみたけれど、ここも海岸に沿った通りには、車が隙間なく停まっていて、海水浴場は“芋洗い”に近い状態だった。
車のナンバープレートを見ると、その殆どが“34”のイスタンブール・ナンバーである。近頃、俗化が話題になっているボドルムやアンタルヤのリゾート地まで、イスタンブールから車で行くのは大変だろうけれど、ボズジャ島なら7時間ぐらいで済む。これは大きい魅力に違いない。
まあ、小さなボズジャ島には、場所的な制限もあるから、ボドルムのようにはならないかもしれないが、それほど遠くないアソスやアイヴァルックと併せて、この地域もどんどん俗化が進んでいくような気がする。
また、近年、トルコの自動車保有台数が、どのくらい増えたのか知らないけれど、91年、初めてトルコへ来た時分には、「夏季の別荘は持っていても車がない」という人も少なくなかったのに、これまた大きな変化と言えるだろう。
古き良きトルコを愛する人たちは、こういった変化に眉を顰めているものの、誰にだって車を所有し、リゾート地へ行く自由があるのだから、文句を言っても始まらないと思う。それに、古きの中には、たくさんの“悪き”もあったはずだ。
スザンナさんのように、「ボドルムのほうが賑やかで良い」なんて言う人もいる。父祖の代から、ここで暮らしてきた人たちの多くも、観光客の増大を歓迎している。彼らにとっては、大きなビジネスチャンスの到来であるから当然のことかもしれないが・・・。

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