メルハバ通信

兵庫県高砂市在住。2017年4月まで20年間トルコに滞在。

トロツキーが潜伏していた邸宅

マリアさんの夏季別宅があったビュユック島では、随分あちこち歩き回ったけれど、レフ・トロツキーが一時期この島に住んでいたという話は知らなかった。
トロツキーは、1929年にソビエトから追放されると、アタテュルクの招待を受けてトルコへ亡命し、1933年まで、ビュユック島にあるアラプ・イゼット・パシャの邸宅で厳重な警備のもとに暮らしたそうである。
昨年来、この邸宅を修復したうえで、トロツキーの博物館にする計画が持ち上がっていて、これが新聞などで報道されたため、邸宅の存在が多くの人たちから知られるようになったらしい。
私も先月この話を聞いて、昨日、島へ様子を見に行ってみた。邸宅の場所は、島の人に尋ねると、すぐに教えてくれた。船着場から20分ぐらい歩いた所にある。
わき道の行き止まりに位置しているので、あまり人の目に触れることもなく、邸宅は廃屋同然の姿のまま、ひっそりと佇んでいた。近くの商店で訊いたら、私みたいに訪れる人が時々いるという。

f:id:makoton1960:20191013133501j:plain