メルハバ通信

兵庫県高砂市在住。2017年4月まで20年間トルコに滞在。

時代はダイバーシティ!

11月から仕事の内容が大きく変わった。新しい業務は、工場や運送会社の配送センターへ、外国人就学生を派遣する送迎車の運転手である。
ネパール人やベトナム人の就学生を、駅前等の集合場所から配送センターまで送迎するのが、この12日間の主な仕事だった。
現在、会社の寮に住み込んでいる就学生は皆無で、彼らの多くは、日本語学校などが運営する寮に入っているようだ。寮と言っても、普通のアパートで4人ぐらいの就学生が共同生活しているらしい。
こういったアパートが、JRの吉塚駅や竹下駅の周辺に相当数あるのだろう。駅前にマイクロバスが3台ならんで、その前に様々な国の就学生たちが群がっていたりする。
私が運転するマイクロバスに、20人ぐらいの就学生が乗り込んで来ることもある。しかもメンバーは毎日入れ替わるから、とても一人一人の名前まで覚えていられないが、それでも、12日間でかなりの名前と顔が一致するようになった。
特に、某急便の配送センターでは、午前中、私も一緒になって働いているので、彼らとは随分親しくなったように感じられる。
中には、配送センターの仕事の多くを身につけていて、私にいろいろ指示したり教えてくれたりする就学生もいる。ネパール人のディパクさん、彼は配送センターの人たちからも結構信頼されているのではないかと思う。
配送センターでは、トラックから降ろされた積み荷をベルトコンベヤーへ乗せるのが主な仕事になっているけれど、このベルトコンベヤーが凄まじい早さで回り、積み荷には重量物も少なくないから、かなり良い運動になる。
お互いに声を掛け合ったりしながら頑張っているが、焦って来ると、私は隣のネパール人就学生に、思わずトルコ語で叫んでしまったりする。
「ディワス! ブヌ・ダ・アル!(ディワス、これも取ってくれ!)」とか叫んでしまうのである。多分、ディワスさんが、トルコ人に良く見られる容貌であるため、トルコ語が出てくるのだろう。ベトナム人のカイさんを相手にトルコ語で叫んでしまったことはない。
先週、新聞に「就学生の多くは出稼ぎである」として問題視する記事が掲載されていたものの、日本の社会は既に彼らの労働力がなければ回らなくなっているような気がする。
配送センターでは、皆、それこそムキになって頑張っている。それで、翌日には荷物が届いてしまう“日本の便利さ”が維持されているのではないだろうか?

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