メルハバ通信

兵庫県高砂市在住。2017年4月まで20年間トルコに滞在。

羚羊の味?

昨日、日本へ帰る母をアタテュルク空港で見送った。不慣れな年寄りの旅客を飛行機の座席まで、トルコ航空の職員が案内してくれるというサービスを申し込んで置いたら、3人の職員が現れたので驚いた。
当初、『言葉の通じないトルコ人の方にお願いして大丈夫だろうか?』と不安に思っていたが、3人も来てくれて、心配する必要などなかったようだ。
空港からの帰途、アクサライケバブ屋で夕飯を食べた
この店は、“ディヤルバクルのケバブ”と銘打っているが、ガジアンテプ名物の“ベイラン・チョルバス(スープ)”も美味い。
昨日はこの“ベイラン・チョルバス”、それから“ジェイラン・ケバブ”という新しいオリジナルメニューをギャルソンに勧められたので、これを食べてみることにした。
このギャルソンは初めて見る顔で、オーダーを通してから、「ベイランを良く知っているねえ」と驚いていたけれど、すかさず馴染みのギャルソンが、「この人は、先日、ベイランを味わってもらおうと、お母さんまで連れて来たんだよ」とフォローしてくれた。
“ジェイラン・ケバブ”は鶏のもも肉という説明だったが、食べてみると羊の味もする。鶏肉に羊の脂を混ぜているのではないかと思って訊いたら、“羊の尾の脂”を細かく切って鶏肉の間に挟み込んであるそうだ。なかなか巧い具合に合わさっていて、とても美味しかった。
ところで、“ジェイラン”というのは、“羚羊”のトルコ語である。何故、このオリジナルメニューを“ジェイラン・ケバブ”と名付けたのか、これも訊いてみた。「羚羊の肉の味に似ているからです」と明らかにしていたけれど、本当だろうか? 羚羊の肉なんて食べる機会はおそらくないから真偽のほどは確かめようもない。
しかし、鶏肉にも“羊の尾の脂”を混ぜてしまうなんて、如何にもトルコの人の発想だと思った。

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