メルハバ通信

兵庫県高砂市在住。2017年4月まで20年間トルコに滞在。

韓流のトルコ人女学生たち

一昨日、タクシムの韓国料理店“カヤ”に寄ったところ、昼の3時過ぎとあって、がらんとした店内の奥のテーブルで、若いトルコ人女性が5人、お茶を飲みながら談笑していた。
近づくと、彼女たちは、「アンニョンハセヨ!」と韓国語で挨拶した。そこで、韓国語が解るのか、まずは韓国語で訊いてみたけれど、その表情から問いの意味が解っていないのは明らかだったので、直ぐトルコ語に切り替えた。
エスキシェヒルの大学で学んでいる学生たちで、試験後の休暇を利用して、イスタンブールへ遊びに来たそうだ。
韓流のテレビドラマを観ながら、韓国への興味が高まってきたものの、エスキシェヒルでは韓国の文化に接する機会がなく、イスタンブールに来て、やっと韓国料理を味わうことが出来たと喜んでいた。
韓国語の挨拶も韓流ドラマで覚えたらしい。「“サジャンニム”って、社長のことじゃないですか?」と訊かれたけれど、トルコ語の字幕スーパーを読みながら、韓国語の音を拾っているのだろう。
皆、日本にも多少興味を持っていて、日本の映画も観ているそうだが、「なんとなく韓国のほうが文化的に近いような気がする」と口を揃えていた。家族の結びつきなどを見ると、確かにそう感じられるかもしれない。
彼女たちの中の2人は、スカーフを被っていて、一人はちょっとモダンな被り方だが、もう一人は典型的な“敬虔”スタイルだった。敬虔スタイルの彼女は、実家がイスタンブール市内にあると言い、中学生の妹を連れて来ていた。この子はスカーフを被っていない。
この韓国料理店には、もちろん豚肉のメニューもあって、かつての敬虔な人たちは、こういった店に入りたがらなかったような気もするけれど、彼女らは豚肉のメニューさえ注文しなければ、問題ないと思っているようだ。 

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