メルハバ通信

兵庫県高砂市在住。2017年4月まで20年間トルコに滞在。

連続ドラマ「私のために悲しまないでくれ」

トラブゾンやホパで撮影している連続ドラマ、私の役回りは日本人のビジネスマンで、どういうわけかロシア人の女性秘書を従えて、トルコに出張してくる。
台詞は全て英語だけれど、私は英語が全く駄目だから、棒暗記して喋っているだけ、あれで本当に通じる英語の発音になっているのかどうかさっぱり解らない。
ドラマの筋立ては次のようになる。リゼで銅山を経営するシャーヒン・ユルマズは、日本の会社と取引したいが、英語が全く解らず、知り合いのシナンという青年を頼りにしている。シナンは、シャーヒンの部下ではないものの、英語に堪能なので、日本人ビジネスマンがやって来ると、シャーヒンの求めに応じて駆けつける。
私に与えられた部分的な脚本から推察すると、こんな感じだが、このドラマを観ているわけじゃないから、シャーヒンとシナンの関係とか良く解らないことばかり。シャーヒンには、30も歳の離れた若い妻バハルがいて、彼女もかなり英語が解る。そして、バハルとシナンの間には仄かな恋心が・・・という設定らしい。
一昨日、撮影された場面では、日本人ビジネスマンとロシア人秘書、シナン青年と若妻バハル、シャーヒンの会社で働くナズという女性が英語で会議している。
しかし、この中で実際に英語が解って喋っているのは、ロシア人秘書役のサンドラさんと、シナンを演じているチャーラル・エルトゥールルさんだけだった。それどころか、脚本を書いている人も英語は解っていないようだ。脚本には英語の台詞もトルコ語で記されていて、それを全てチャーラル・エルトゥールルさんが英語に訳してくれるのである。
監督さんも英語は良く解っていないらしい。英語の台詞をビデオで確認する段になると、必ずチャーラルさんを呼び寄せる。英語での演技は監督の代わりにチャーラルさんが付けていた。
要するに、役柄のシナン青年と同様に、全てチャーラルさんが頼りなのである。そのチャーラルさんにお墨付きを頂いたから、私の英語もまあ大丈夫なんだろう。
チャーラル・エルトゥールルさんは、25歳で今売り出し中のイケメン俳優。大学では機械工学を学んでいたそうだ。スタッフや私にまで気を使ってくれる好青年で、巷の評価も高いのではないかと思う。