メルハバ通信

兵庫県高砂市在住。2017年4月まで20年間トルコに滞在。

腹を立てても始まらない

昨年末で、銀行のキャッシュカードの使用期限が切れてしまったのに、新しいカードは、昨日ようやく口座のある支店に届き、携帯に「支店でカードを受け取って下さい」というメッセージが入った。
それで、今日、バスと海峡連絡船を乗り継ぎ、2時間かけてシルケジの支店まで行き、担当の女性に用件を伝えると、既に顔見知りになっている彼女は、愛想よくカードを手渡してくれたけれど、新しいカードの暗証番号を尋ねたら、おそらく昼の休憩時間になっていたからだろう、支店内に設置されている電話で問い合わせてくれと言って、席を立ってしまった。
仕方なく、電話を掛けると、これが自動応答で、本人確認の為なのかいろいろ訊いてくるが、その殆どはカードに記載されている事柄であり、それが本人確認になるのかどうか良く解らない。答えは、全てプッシュホンの番号を押して答えるようになっているから、数字で答えられない事柄は問えないのだろう。
良く覚えていないが、まずはカードの表にある16桁の数字を答えた。それから、裏に記載されている3桁の数字を訊かれたが、これが小さな文字で、老眼の私には、メガネをかけたままでは、とてもじゃないけれど読めない。
メガネを外そうにも、片手に受話器、もう一方はカードを持っているから、なかなか巧く行かない。この辺りで、大分イライラしてきた。
そして、聞き間違いの記憶違いかもしれないが、最後に、旧カードに記載されている数字を訊かれた。しかし、期限切れの旧カードは手元にないから答えようがない。
こうなれば、係りが出てくるだろうと思っていたら、「係りにお繋ぎします。お待ちください」というアナウンスが繰り返されるだけで、10分経っても出てこない。
いい加減に電話を切ろうかと思ったところ、やっと係りが出てきて、また最初から本人確認が始まった。今度は、数字で答える問いばかりじゃない。
まず、母親の嫁入り前の苗字の2番目と5番目の文字というのがあって、これは私の場合、“Nagasawa”の“a”と“s”を答えることになるんだけれど、こんなもの何処かに書いて見なければ解るわけがない。イライラは頂点に近づいた。
次に、「最後にカードをいつ使って、いくら下ろしたのか?」。これで、もうぶち切れる寸前だった。そんなもの誰が覚えているんだろう? まあ、通常は旧カードの期限が切れる前に、新しいカードが渡されるから、覚えている場合もあるかもしれないが・・・。
そして、最後に登録してある住所を訊かれ、これも答えることが出来なかった。何度も引っ越しているから、いったいいつの住所を登録していたのかも思い出せない。
ここで、ついにぶち切れてしまい、意味もなく電話に向かっていろいろ悪態をついた。「そんな住所、思い出せるわけないだろ」とか「あんなに待たせた挙句どういうつもりか?」とか・・・もっとえげつないことも言ったが、忘れたことにする。
支店内にいた皆がこっちを見ていた。電話を切った後で、とても恥ずかしくなって、周囲に詫びた。
それから、気を落ち着けようと食事に行って、帰ってきたら、担当の女性も席に戻っていた。私の顔を見て、「暗証番号、聞きましたよねえ」なんて言う。事情を説明したら、直ぐ私の携帯に暗証番号を送ってくれた。
こんな簡単に済むのに、さきほどの騒動はいったい何だったのかと呆れたが、もう満腹になっていた所為か腹も立たなかった。

*こういう時は、心が和むような写真を見て、ほっとすることにしよう。

f:id:makoton1960:20191021223413j:plain

f:id:makoton1960:20191021223431j:plain

f:id:makoton1960:20191021223451j:plain