メルハバ通信

兵庫県高砂市在住。2017年4月まで20年間トルコに滞在。

鯖サンド禁止!

昨日、カドゥキョイへ出た折、久しぶりに鯖サンドが食べたいと思って、船着場の前にあるビュッフェに寄ったら、「鯖サンド? カドゥキョイでは禁止されたからやっていないよ。えっ? もう二ヶ月ぐらい経つんじゃないかなあ。知らなかったの?」と言われてびっくり。
そういえば、最近、船着場の辺りで鯖を焼く匂いが漂っていなかった。鯖サンドは、わざわざ食べに行くと言うより、あの焼く匂いに誘われて、つい食べてしまうものだから、匂いが漂わなくなって以来、その存在を忘れていたかもしれない。
ビュッフェのおじさんによれば、この焼く匂いが問題になったらしい。もちろん、屋内のレストランでは禁止されるはずがないから、少し離れたところにある魚レストランまで行って、ちょっと高い鯖サンドを食べて来た。
それから、自称“共産主義者”の友人アリと会ってビールを飲みながら、「なんで禁止するの?」と文句を言ったら、彼の連れで、やはり左翼のジャーナリストだというスキンヘッドの中年男が、「あんな不衛生な食品は禁止されて当たり前だ」と言い放った。
「それじゃあ、鯖サンドだけじゃなくて、ドネルケバブも禁止すれば良いじゃないですか。同じ条件で作っているんだから」
「その通り。本当はあれも禁止しなければならない。ああいう外でやっている店は汚いから全て禁止すべきだよ」
屋台の鯖サンド、ドネルケバブをいつも喜んで食べている私は、以上の発言だけでもムッとしたけれど、このスキンヘッドは、尚も追い討ちをかけて来た。
「そもそも、ドネルのサンドが5リラ(250円ぐらい)で売れるの? そんなもの何が入っているのか解ったもんじゃない。君は5リラのドネルなんて食べる気がするか?」
「5リラ? 高いくらいですね」
そしたら、スキンヘッドは目を大きく見開いて、とんでもないと言わんばかりに手を大きく振ると、席を立って外へ出てしまった。
「なにあれ? 安いドネル食べている貧乏人とは席を共にしたくないのか」とアリに訊いたら、「いや、奴さん、さっきから外の席で飲んでいる女性に目をつけていて、さかんに誘おうとしているんだ。それでまた声をかけに行っただけさ。気にするなよ」という次第だそうだ。なかなか頼もしい左翼のジャーナリストである。

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