メルハバ通信

兵庫県高砂市在住。2017年4月まで20年間トルコに滞在。

アジア杯~反日・親日

アジア杯で決勝のゴールを決めた李忠成選手。申しわけないけれど、サッカーについては殆ど何も知らないため、昨日のニュースで初めて、李忠成という日本代表選手がいることを知りました。

李忠成の読みは“り・ただなり”のようですが、何だか語呂合いが・・。韓国語の“イ・チュンソン”の響きが格好良いので残念。“り・ちゅうせい”はどうでしょうか? 余計なことですみません)

私は長い間、韓国に関わってきて、韓国人や在日コリアの友人も多いから、ごく当たり前に李選手の活躍を喜んでいます。今日は、“YouTube”で、決勝ゴールやインタビューの場面を観ながら、感慨を新たにしました。“YouTube”に寄せられたコメントを見ても、好意的なメッセージが多かったようです。こういった例がきっかけになって、在日コリアの人たちの中で、日本国籍の取得という選択肢も少しずつ広がって行くかもしれません。

国籍といえば、韓国はいよいよ二重国籍を認める法改正を実現させました。韓国の人たちは、長い歴史の中で何度も他国からの侵略を受けながら、しぶとく自分たちの文化と生活基盤を守り抜いてきたわけだから、二重国籍ぐらいでうろたえることもないでしょう。グローバリズムに対しても、充分な抵抗力を持っているように見えます。しかし、日本の場合、今のままでは何だか心許ないような気がしてなりません。もう少し慎重に考えた方が良いのではないでしょうか。

ところで、韓国の反日についてですが、あれはある程度仕方のないことじゃないかと私は思います。何よりも、まず始めに日本が、長い歴史を持った国の独立を完全に奪ってしまったわけですから。

さらに、日本がアメリカに敗北して、韓国は独立戦争を経ずに建国されてしまったため、国家の正統性といったようなものを“反日”に求めざるを得なかったのかもしれません(韓国には、アタテュルクのような英雄もいませんでした)。

良く反日に関して、台湾との違いが指摘されているものの、中華民国は、日本から独立して成立した国家ではないので、その辺りが違うのではないでしょうか? しかし、今の韓国がその正統性を反日に求めなければならない理由はもう殆どないような気がします。

(そもそも韓国の反日が日本に与えている実害なんてどれほどのものでしょうか、貿易収支は相変わらず日本の黒字であるようだけれど・・・)

反日のついでに“親日”についてもちょっと考えてみましたが、まず私には“親日”というのが何のことだか良く解りません。親米とは明らかに違うでしょう。例えば、“親米国”が、日本のようにアメリカへ従属的な立場にある国だとするなら、そういう意味で“親日国”と言えるのは、かつての満州国大韓帝国だけであるかもしれません。もう少し拡大して、“親日国”を経済的、政治的に、日本の強い影響下にある国だとすれば、かつての辛亥革命で成立した中華民国や、20年ぐらい前までの韓国もなかなか“親日国”だったような気がします。(こんなことを蒸し返して、韓国の人たちには申しわけないけれど、反日とか親日とか余りにもうるさいので・・)