メルハバ通信

兵庫県高砂市在住。2017年4月まで20年間トルコに滞在。

トルコでも読書の秋

昨日から、日本へ行っていたこともあって中断していたトルコ語小説の読書を再開しました。半年以上も中断していたのではないかと思うのですが、辞書を引き引きゆっくり読んでいたこともあって大筋は覚えており、中断した個所からそのまま読み始めています。日本語の本であれば、余り長い期間中断した場合、最初から読み直す羽目になってしまうところですが、昨日読み始めた時に、その場面を直ぐに思い出すことが出来て不思議な感じがしました。

日本からは、日本語の本ばかりでなく、6月にソウルで購入してきた韓国語の本も大量に持ち帰っており、いつになったら全てに目を通すことができるものやら、気が遠くなるような感じです。今、机の上には、福沢諭吉の「文明論之概略」が置かれていて、これも昨日、冒頭の緒言だけを読んでみたのですが、読み終わるのはいつになることでしょうか。

文明論之概略」と「学問のすすめ」は、随分前に小林秀雄の「考えるヒント」に収められている「福沢諭吉」を読んで以来、いつか読んで見ようと思っていました。

福沢諭吉」には、最後のところに「『士道』は『私立』の外を犯したが、『民主主義』は『私立』の内を腐らせる。福沢は、この事に気付いていた日本最初の思想家である。」と書かれて、私はこれに興味を抱いたのですが、はっきり申し上げて、その意味が良く解っているわけではありません。それでも、「トルコには、そういう思想家がいなかったのだろうなあ」などと勝手なことを考えていました。とりあえず、「文明論之概略」を読み、それから「学問すすめ」まで読めば、小林秀雄の言わんとするところが、少しは解るかもしれません。少しずつ何でも勉強しなければと思っています。