メルハバ通信

兵庫県高砂市在住。2017年4月まで20年間トルコに滞在。

トルコの料理・飲食

バクダッド風コロッケ?

水曜日、アクサライの飲食店街には、こんな屋台も出ていた。食べてみると、ちょっと香辛料が入ったジャガイモのコロッケみたいだった。屋台にはアラビア語しか書かれていないし、おじさんもトルコ語は全く解っていなかった。英語も私と同じぐらい、片言のレ…

“Zahter”とシリア人の家族

昨日、ヨーロッパ側にあるユルドゥズ工科大学まで行ったついでに、アクサライの飲食店街に寄った。いつもこの辺に来たら、“Ehli Kebap”という店で“ベイラン・チョルバス(スープ)”を味わうことにしていたが、昨日は、その近くにあるピデ屋で“Zahter”なる物…

トルコのチーズ

カシャルの由来、いずれが真実なのか良く解らない、まだ他の説もあるのだろうか? ギリシャ産やらブルガリア産やら、いろいろ食べ比べて、研究したら良いかもしれない。 でも、私には出来ない研究だ。高血圧の為、塩分を制限しているから、実を言えば、もう…

カシャル・ペイニルの語源に驚く

トルコ語でチーズはペイニルと言い、辞書を見ると「ペルシャ語からの借用語」となっている。どうやら、イランのパニールなどと同じ系統らしい。日本では、「ギリシャのフェタチーズのような・・」と説明されたりしている。しかし、トルコのアナトリアは、オ…

トルコの豊かな食文化

トルコの植物性油は、ヒマワリ油が安くて最も多く出回っているようだ。8月頃に、トラキア地方をバスで旅すると、一面黄色くなったヒマワリ畑が果てしなく広がっている光景に目を奪われる。 でも、トルコでサラダにかけるのは、何と言ってもオリーブ油だろう…

ビュユック島-ココレチ

ココレチは、羊腸を金串に巻いて焼いたもので、これをさらに細かく切って、トマトや唐辛子と一緒に炒めたりするけれど、そのまま輪切りにして食べても美味い。イスタンブール市内にも、ココレチのある店は多いが、店頭でココレチを焼いて輪切りにしてくれる…

ビュユック島のポアチャ

2006年の夏は、何度となくビュユック島のマリアさん別宅を訪れ、その度に私がムール貝を採って来て、それをから揚げやら炊き込みご飯にしてもらって夕飯を食べた。いつもその日は別宅に泊まり、翌日、少しおそい朝食を食べてからイスタンブールに戻った…

羚羊の味?

昨日、日本へ帰る母をアタテュルク空港で見送った。不慣れな年寄りの旅客を飛行機の座席まで、トルコ航空の職員が案内してくれるというサービスを申し込んで置いたら、3人の職員が現れたので驚いた。当初、『言葉の通じないトルコ人の方にお願いして大丈夫…

私たちの台所

昨日の昼は、エミノニュの“ビズィム・ムトゥファク・ロカンタス”というレストランで食べた。この店は、典型的な“エスナフ・ロカンタス(商工人の食堂?)”で、煮込み料理のような家庭の味をメインにしている。店の名前も“ビズィム・ムトゥファク(私たちの台…

リデル・ピデ

“ピデ”は、厚さが2~3cmの丸いパンで、ピタパンと語源は同じじゃないかと言われている。特に、ラマダンの断食明けの食卓では、通常出回っているバゲット型のパンの代わりに、この“ピデ”が主役となり、日没が近づくと、パン屋さんの前に、ピデを求める人…

ラマダンのギュルラチ

昨日、久しぶりに、タクシム広場からイスティックラル通りを歩いてみた。 途中、“サライ・ムハレビジスィ”という軽食店のショーウインドーを覗いたら、ラマダン月になると売り出される甘い菓子“ギュルラチ”が並んでいたので、思わず中に入って味わって来た。…

ソウルのトルコ流?

約1週間の予定で韓国のソウルにやって来た。着いて直ぐ、カンナム(江南)の“パシャ”というトルコ料理屋を訪れてみた。この“パシャ”には、10年前も来たことがある。浮き沈みの激しい韓国の飲食業界で、10年を越したのは成功と言えるんじゃないかと思う…

グルジアの“チャチャ”と“フィンガリー”

ヨーロッパ側アクサライのバスターミナル内にある上記のグルジア料理店。昨年の6月は、お勧めの“グルジア風餃子”を食べ損なったので、昨日、また出かけてみた。 今回は、トルコ語が良く解るグルジア人のおじさんがいて、何が食べたいのか直ぐに話が通じた。…

イスタンブールのユダヤ教コーシェルの料理店

イスタンブールには、まだ1万8千人ほどのユダヤ人が暮らしていて、その多くが、1492年に終結したレコンキスタで、イベリア半島を追われたセファルディ系ユダヤ人の子孫とされている。1957年にイスタンブールで生まれたユダヤ人の小説家マリオ・レ…

トルコの菓子メーカー

トルコの菓子メーカー、ウルケルとエティという会社が有名で、何処の小売店やスーパーに行っても、大概、両社の製品が売られている。ウルケル社は1944年、エティ社は1962年の創業。ビスケットやケーキ、チョコレートといった両社の主な製品は、各々…

素人のケバブ屋さん?

うちの近所で、昨年の夏頃に開店したジャー・ケバブ専門店、この辺りは住宅があるだけで、人が集まるような場所じゃないから、経営も難しいだろう。 昨年、歩道やら水道管の工事で、そこらじゅう掘り返していた時分は、現場の人たちが食べに来ていたようだけ…

魚とヨーグルトは食い合わせが悪い?

一昨日の月曜日、家賃を振り込みにウムラニエまで出た帰り、いつも前を素通りするばかりだった魚料理屋に入ってアジのフライを食べてきた。 ここは魚屋さんが隣でやっている店で、魚以外のメニューは全くないようだ。『さては・・』と思って、飲み物が並んで…

生ビール樽の運搬

年明けにカドゥキョイで見た生ビール樽の運搬風景。横丁にはトラックが入れないので、坂の上の通りで樽を下ろすと、後は並べて坂を転がして行く。かなり急な坂だから、ちょっと油断したら、樽が一斉に坂を転げ落ちて、えらいことになる。業者の人は真剣な表…

本場?グルジア料理の店

バスターミナルの一角には、グルジア料理の店もあります。ターミナルの存在を教えてくれた友人も勧めていたので、早速、入ってみたけれど、メニューはグルジア語で記されていて何が何だかさっぱり解らないし、料理を運んでいるおばさんも殆どトルコ語が解っ…

ジェイムズ・ジョイス・アイリッシュ・パブ

一年ぐらい前、ベイオールで“アイリッシュ・パブ”という酒場を覗いたら、大きな画面でラグビーの試合を放映していて、4~5人の客が熱心に観ていたので、『珍しいものを発見したぞ!』と嬉しくなりました。トルコでラグビーの試合なんて観たことなかったし…

アンタキアの名物

先月からの続きです。アンタキアの名物、まだまだあります。まずはカボチャのお菓子。カボチャを甘く煮たものは、トルコの何処へ行っても見かけるけれど、アンタキアのカボチャ菓子はちょっと変わっています。表面が砂糖でコーティングされたように固くなっ…

フムスの専門店

アンタキアで『これは美味い!』と思ったのが、このフムス(ヒヨコマメのペースト)とソラマメのペースト。この店のメニューは、これだけみたいです。イスタンブールのレストランで食べたフムスとは、舌触りの滑らかさが違っていました。フムスの本場はレバ…

アンタキアの朝食

テルカダイフを作り終えたムルセルさんが、次に焼き始めたのが“タシュカダイフ”。丸く片面だけ焼いてザルに上げていました。お菓子屋さんでは、この中に胡桃などを挟み、油で揚げてシロップをかけたものが売られています。ムルセルさんは、「隣の店でキュネ…

テルカダイフの製造工程

テルカダイフを焼いている店主のムルセルさんは三代目だそうです。トルコ語とアラビア語のバイリンガルで、小学生の長男は英語の成績も非常に良いと言うから、そのうちトライリンガルになるでしょうか?ムルセルさんは、子供たちを大学までやって、出来れば…

アンタキアのキュネフェ

水曜日の朝、アンタキアのイスティックラル通りで、ショーウインドウに“キュネフェ”と書かれた店があったので入ってみると、キュネフェを食べさせる店じゃなくて、キュネフェの素材になるテルカダイフやチーズを売っている店でした。小麦粉を溶いて、春雨の…

自家製ラク

トルコの国民酒とも言うべきラク、ハタイ県では、自家製を楽しんでいる人たちも多いそうです。この話、3年ほど前に、ハタイ県出身のアラブ系ギリシャ正教徒であるデスピナーさんから聞きました。トルコの法律では、自家製の酒を販売したら罪に問われるけれ…

キュネフェの本場はハタイ

5月も半ばというのに、イスタンブールは肌寒い日が続いています。今日はやっと少し暖かくなりました。昨日も天気は良くて、友人のアリとカドゥキョイの街を暫くブラブラしたけれど、セーターを着込んだままで丁度良いくらいの陽気でした。トルコでは、チャ…

トルコ・コーヒー

コーヒーハウスは、オスマン帝国の時代、17世紀にイスタンブールで開業したのが発祥と伝えられているくらいで、トルコにはコーヒーを嗜んできた長い歴史があります。その伝統的なコーヒーは、豆を粉末状に挽いて煮出し、濾さないまま粉がカップの底に沈殿…

カザン・ディビ

未だトルコへやって来る前、「トルコへ行ったら是非食べてみたい」と思っていた“未知の食べ物”が三つあります。その一つが、上記の“羊頭の丸焼き”。次は、“ス・ボレイ”というもので、日本語に訳せば“水パイ”です。学習していたトルコ語の教科書に「美味しい…

羊頭の丸焼き

未だトルコへやって来る前のこと。各国の風物を現地でリポーターが紹介するテレビ番組を見ていたら、訪れたトルコ人家庭の食卓に“こんがり焼けた羊の頭”が丸ごと一つドンと供されていて“ギョッとする”というシーンが出てきました。 モダンで裕福そうなこの家…