メルハバ通信

兵庫県高砂市在住。2017年4月まで20年間トルコに滞在。

第一次世界大戦の捕虜が残した彫刻作品

元旦の初詣に訪れた本徳寺の境内には、第一次世界大戦中、この本徳寺に収容されていたドイツ帝国の捕虜が制作した彫刻の作品が残されている。

彼らは青島の戦闘で日本軍の捕虜となったらしい。

以下の駄文で、青島で捕虜となったハプスブルク帝国の軍人らが収容されていた景福寺についてお伝えしたけれど、日本軍が青島で交戦した同盟国側の主力は、おそらくドイツ帝国の軍ではなかったかと思う。

ユーハイムの創業者であるカール・ユーハイムも青島で捕虜になったドイツ帝国の国民だった。

1998年頃だったか、大阪のある図書館で講演したロシア人女性が、たどたどしい日本語で、「ロシアと日本の交流は、日露戦争を機会に発展しました」と語り出すと、女性の日本語に間違いがあるのではないかと場内がざわついた。これに対して、女性は「皆さん、戦争も立派な国際交流ですよ」と切り返していたが、日本とドイツの交流も、まさしくこの青島の戦争で発展の機会を得たのではないだろうか?

以下に貼付した写真が、そのドイツ帝国の捕虜が残した彫刻作品。郷里の城を模してあるそうだ。





 

 

正月の東京旅行

正月休みの2日~4日に東京へ行って来た。

「東京旅行」と言っても目的地はほぼ中野に限られていて、他は3日の昼に上野から四谷まで然したる目的も無く一人でぶらぶら歩いただけである。

中野では高校同期の友人たちと会った。そのための「東京旅行」だった。旅行前、どなたかに知らせることもなかった。東京で会いたい人はたくさんいるけれど、それは次回の楽しみにしたい。次回は余裕のある東京行きになるよう願っている。

交通機関は往復とも昼行の高速バスを利用した。料金は新幹線の半額。

時間はかかるが、車窓の景色を眺めたり、本を読んでいたりすれば退屈することもない。

旅は少し時間をかけた方が、着いた時に喜びが感じられて良いかもしれない。昔の旅人が東海道を歩いて江戸へ向かい、品川の宿に着いた時の喜びは如何なるものだっただろう?

新幹線や航空機では余りにもあっけない。

東京で友人たちにも会えた。今年は私にとってきっと良い年になると思う。

 

初詣は姫路へ

明けましておめでとうございます。

初詣は姫路に出かけてきました。真宗大谷派の別院である本徳寺から姫路城、そして播磨大社と足早に回って歩いたので、播磨大社に着いた頃は、随分と体が温まりました。とても健康的な初詣で新年を祝うことが出来たのではないでしょうか。

本徳寺はなかなか立派な造りの寺院ですが、広い境内には人影もなく、参拝してから境内を見て歩いた10分ほどの間、他の参拝者と出会うことはありませんでした。

姫路城は多くの人で賑わっていました。天気も良く、空気が澄んでいた所為か、白鷺城の名にふさわしい輝きを見せていたように思います。

播磨大社はもの凄い混雑で、参拝者が長い行列を成していました。静寂に包まれていた本徳寺とは別世界のようです。そのためか、本徳寺の趣が一層印象に残ったかもしれません。








年越し蕎麦

「ヤンキーゴーホーム」なんて今年最後の妄想をかましてしまったけれど、今日は大晦日、私も姫路で「年越し蕎麦」を食べて来た。

蕎麦屋さんのメニューの上には「くる年もすこやかに」と記されていた。多分、蕎麦を美味しく食べることが出来た私は、来年も健やかに過ごせるだろう。なんと言っても「健康」が第一である。

それでは、皆様、良いお年を!

 

来年(2023年)の標語は「ヤンキーゴーホーム」?

12月29日、トルコ・シリア・ロシア3カ国の国防相がモスクワで会談したと報じられた。

トルコとシリアは関係正常化のため水面下で交渉を続けて来たそうだが、いよいよ国防相らが顔を合わせる段階に至ったことで、来年の早い時期にエルドアン、アサド両大統領による首脳会談が実現するのではないかと言われている。

現在、トルコ軍は空爆によるシリアへの越境作戦を展開しているけれど、これはシリアに対してではなく、あくまでもテロ組織を壊滅させるための作戦であるという。そのため、トルコとシリア、ロシアの軍が共同作戦を行う可能性も囁かれている。

共同作戦はともかく、トルコ軍がシリアの了解を得て陸上部隊を越境させるのは、もはや時間の問題と言える状況になってきたかもしれない。

反米的な祖国党のドウ・ペリンチェク氏は、テロ組織の後ろ盾となっている米国を中東(ペリンチェク氏は西アジアと表現している)から撤退させなければならないとして、テロ組織との戦いは即ち米国との戦いであると主張している。

ペリンチェク氏によれば、ロシアのウクライナ侵攻も、米国に出て行ってもらうためのものであり、中国の東シナ海における示威行為も同様である。

世界の様々な地域で、米国に対して「出て行け!」という声が高まっているということだろうか? 

そうなると、何だか日本でひと頃流行った「ヤンキーゴーホーム」という言葉が思い出されてしまうけれど、今の日本にそんな気概は残っていないようで寂しくなる。

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福岡の鶏から揚げとアサヒビールと韓国から来た旅行者

昨日の昼に食べたガストの鶏から揚げがなかなか美味しかった。もも肉を使っていて、充分に油分があり、とてもジューシーだった。

やっぱり肉は、豚でも鶏でも油分が多くないと美味しくない。私はトンカツも必ずロースで、ヒレカツはもう何十年も食べていない。

鶏から揚げを食べたのは何だか久しぶりだったが、福岡に居た頃は、かなり頻繁に食べていた。

福岡市内には、「中津から揚げ」とか「大分から揚げ」とか銘打った鶏から揚げの店が方々にあって、よく食べた竹下駅前の店は特に美味しかったような気がする。この店の看板にも「大分中津」と記されていたけれど、以下のウイキペディアの記述を見ると、大分が日本のから揚げの発祥の地という説もあるらしい。

竹下駅前の店では、若い韓国人旅行者のカップルと出会ったこともある。店のおばさんが「今から揚げるので5分ほど待ってください」と言ってるのが解らず、彼らが『何のことだろう?』と韓国語で話し合っているのを聞きつけ、通訳してあげたら、とても喜んでくれた。

彼らは、その前の年に福岡へ来た時も、ここで鶏から揚げを食べたそうである。

竹下駅の周辺には観光地らしい所もないので、まさか、から揚げを食べるために竹下へ寄ったのかと思って、そう訊いたら、「この少し先にアサヒビールの工場があるじゃないですか。去年も工場見学に来て、ここの鶏から揚げを食べたんです」と笑っていた。

どうやら、鶏から揚げの店はともかく、アサヒビールの工場見学ツアーは韓国のガイドブックにも載っていて、訪れる韓国人旅行者も少なくないらしい。

しかし、彼らは日本語が殆ど解らないようだったが、工場見学では、韓国語か英語の案内もつくのだろうか?

私も一度ぐらい工場見学に参加して、出来立て(?)のビールを飲んでみたいと思っていたけれど、とうとうその機会はなかった。



 

ガストで活躍するロボットとタブレット

年末年始の長期休暇に入ったが、今日は特に何処かへ出かける予定もなく、昼過ぎてから自転車で15分ほどの所にある「ガスト」へ行ってランチを食べてきた。

ガストを利用するのは久しぶりだったので、まずは料理を客席まで運ぶロボットに驚かされた。いつ頃導入されたのだろう? 

注文もテーブルの上に置かれたタブレットから送信するようになっているけれど、これはバーミヤンで経験済みだった。新しいメカに弱い私も、最初から無事に注文できたくらいで、それほど難しいものではない。

ところが、世間にはこういったシステムに目くじらを立てる人がいるようだ。

注文の仕方が解らないと文句をつけて店を出て行く人もいるらしい。その顛末をSNSに投稿しているのだから、スマホやパソコンの操作はこなせるのだろう。

店員さんが注文を聞きに来てくれないと満足できないのかもしれない。それなら文句を言わずにもっと高い店へ行けば良いと思う。

ガストのようなファミレスは、こうして人件費を切り詰めて低価格を維持しているのではないか・・・。

もしも、本当にタブレットの使い方が解らない人がいるのであれば、それはもっと大きな問題に違いない。

しかし、ATMの操作を嫌がって、必ず銀行の窓口に並ぶ高齢者もいるというから、タブレットを拒否する人がいたとしても不思議ではなさそうだ。

20年ぐらい前、トルコの銀行で、カードと暗証番号の記されたメモを警備員に渡し、ATMを操作してもらっている老人を見て、思わずのけぞってしまったけれど、トルコのデジタル化はこの20年で飛躍的に進んだ。

子供たちが海外へ移住したりすると、最低学歴しかない田舎の年老いた親も一生懸命にスマホやパソコンの操作を習得して、ネットで我が子との交流を楽しんでいたりする。必要になれば、認知症でもない限り、年寄りでもそのぐらいできるのである。

『お年寄りには無理だから・・』なんて躊躇っていたらデジタル化はいつまで経っても進まない。